今や多くの人にとって生活必需品となっているスマートフォンは、難聴の方にとっても頼もしいツールです。聞こえを助ける便利な機能が備わっていたり、便利なアプリが数多く提供されています。今回はその中から、iPhoneやAndoroid端末を対象に、無料で使えるアプリや機能を紹介します。ぜひ一度試してみてください。※対応OSのバージョン、対応モデルなど各アプリや機能の詳細は提供元にてご確認ください。
話し言葉をリアルタイムで書き起こす
マスクで口元の動きを読み取ることが難しくなり、会話しづらさに悩む難聴の方が増えてきました。「音声文字変換&音検知通知」は、会話をリアルタイムで文字起こしでき、さまざまな場面でのコミュニケーションに役立ちます(音検知通知機能は後述)。病院での医師との会話や講義など、しっかり話を理解したい時に使うと重宝します。会話の書き起こしは最大3日間保存することが可能です。書き起こしの精度を知りたい時は、まずは家でテレビ番組などを書き起こして、キャプションと見比べて正確さを見比べてみるといいでしょう。
音声文字変換&音検知通知
提供:Google
対応:Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.audio.hearing.visualization.accessibility.scribe
会話を聞き取りやすく
雑音などを抑えて、会話の声だけをはっきり聞き取りたい……そんな時にはスマホをマイク代わりにする会話のサポートアプリが役立ちます。Androidの「音声増幅」を使えば、スマホで集めた音声を聞き取りやすく調整し、イヤフォンに出力することができます。アプリ上で出力を微調整することもできます。iPhoneの場合は標準機能である「ライブリスニング」を使えば、同じような操作が可能です。利用にはAirPodsなどの対応イヤフォンが必要です。また、iPhoneの通話アプリ「FaceTime」で「声を分離」モードを使えば、周囲の雑音が除去されて通話相手の声をより聞き取りやすくなります。
音声増幅
提供:Google
対応:Android
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.accessibility.soundamplifier&hl=ja&gl=US
ライブリスニング
提供:Apple
対応:iOS
https://support.apple.com/ja-jp/HT209082
マイクモード 声を分離
提供:Apple
対応:iOS
https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iphb54d5dee2/ios
騒音レベルを可視化する
アプリの騒音計を使えば、自分がいる場所がどの程度騒がしいのかを数字で知ることができます。Apple Watchの「ノイズ」は、バックグラウンドで騒音レベルを測定し、耳の健康に悪影響を及ぼしそうな場合には通知してくれる機能です。会話しやすい静かなレストランや喫茶店を探すうえでも参考になりそうです。
ノイズ
提供:Apple対応:WatchOS
https://support.apple.com/ja-jp/guide/watch/apd00a43a9cb/watchos
通知をわかりやすく
火災の非常警報装置や来客の呼び出しチャイムなど、聞き逃したくない音を察知するには「音声文字変換&音検知通知」(URLは上述)が役立ちます。特定のアラームや音を察知すると、スマホの振動や光の点滅で通知します。またiPhoneには電話の呼び出し音やメールの受信音を聞き逃してしまった際に、LEDのフラッシュでわかりやすくサインを送る「見てわかる警告」機能があります。
見てわかる警告
提供:Apple対応:iOS
https://support.apple.com/ja-jp/HT210065
自分の聞こえのレベルを知りたい
自分自身の聴力はどんな状況でしょうか? 定期的に聞こえの状況を把握しておくことは、難聴ではなくても大切なことです。アプリではありませんが、オーティコン補聴器の「オンライン聞こえのチェック」では、無料で聞こえの確認ができます。また、チェックを受けた場合でも聞こえで気になる症状がある場合は、耳鼻咽喉科や補聴器販売店で聴力測定をしましょう。
オンライン聞こえのチェック
提供:デマント・ジャパン対応:iOS, Android, Windows, Mac
https://www.oticon.co.jp/hearing-aid-users/hearing-loss/understand-hearing-loss/hearing-test
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記事投稿者
ヘルシーヒアリング編集局
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2.「安心聞こえのネットワーク」連携サポート