補聴器をうっかり落とした、気づかないうちに外れていた……こんな経験はありませんか?もしも補聴器を無くしてしまったとしても、見つかる可能性があります。実は補聴器には、誰かが届けてくれたら持ち主を特定できる手掛かりが刻印されています。紛失防止対策と合わせて解説します。
補聴器を紛失してしまったら
補聴器はその小ささから、ふとした拍子になくしてしまうことがあります。特にコロナ禍ではマスク生活が定着した結果、マスクの着脱の拍子に補聴器が外れて紛失するケースが出ているそうです。補聴器のなかには片耳で数十万円する高額な器種もあり、なくなったからといってすぐに買い替えるのは容易ではありません。
もしも補聴器がなくなったときは、まずは警察へ遺失物届を提出しましょう。紛失保証のある補聴器の場合、保証を受けるために遺失物届のコピーなどが必要になります(詳細は後述)。
「製造番号」から落とし主をたどれる
補聴器が警察に届けられている場合、持ち主のもとに連絡が入る可能性があります。鍵を握っているのが、補聴器の「製造番号」です。日本補聴器工業会に加盟しているメーカーの補聴器には、製品ひとつひとつに固有の「製造番号」が刻印されています。管理医療機器である補聴器は、リコール時などに補聴器を確実に回収する管理義務があり、メーカーは卸先を、販売店は購入者の情報を、それぞれ製造番号に基づいて記録しています。そのため、補聴器の製造番号をたどれば、販売店経由で持ち主に連絡することができます。
もしも補聴器の落とし物を見つけて交番に届け出る際には、製造番号から持ち主が探せることも伝えてみてください。持ち主のもとに届く可能性が高まります。
紛失しないために
そもそも補聴器をなくさないための対策はもちろん、製品によっては落としても後から探せる仕組みがあることも知っておきましょう。
落下防止ストラップ
手軽に取り入れられるのは、補聴器落下防止用のストラップです。補聴器と洋服をストラップでつなぐため、うっかり耳から外れても落としてしまう心配がありません。ジョギングやサイクリングなどのスポーツをする際も、ストラップをつけておくと補聴器を落とす心配をせずに運動を楽しめます。
アプリで補聴器を探す
スマホ連携が可能な補聴器であれば、補聴器とスマートフォンの通信が途絶えた場所をGPS機能を用いて確認できます。「ショッピングセンターのあたり」「自宅の周辺」など補聴器を探すエリアが狭められるので、見つかる可能性が高まります。ただし補聴器自身にGPSが搭載されているわけではないので、紛失場所から補聴器が移動するとその先は追跡できません。例えば、だれかが補聴器を拾って警察に届けた場合、補聴器の位置は追えなくなるといった点には注意が必要です。
紛失保証について
紛失に備えて補聴器の紛失保証を提供しているメーカーや販売店もあります。紛失保証を受ける際は警察に提出した遺失物届のコピーなど証明書類の提出が求められる場合があります。いざというときに慌てずに済むよう、ご自身の補聴器の紛失保証の有無や保証内容、保証の条件を販売店であらかじめ確認しておくといいでしょう。
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記事投稿者
ヘルシーヒアリング編集局
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