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補聴器購入に保険は適用できる?手厚い負担軽減制度の活用方法を解説

  • 公開日:2021.08.26
補聴器 購入 制度
説明を受ける女性

聞こえを補うための大切な医療機器である補聴器。購入するには、まとまった金額が必要です。両耳の難聴で装用する場合、2台の購入となるため、さらに負担が大きくなります。そこで知っておきたいのが、補聴器の購入で利用できる公的な補助制度です。

ここでは、補聴器の購入で活用できる「補装具費支給制度」「医療費控除」「地方自治体独自の補助制度」について解説します。今後に購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

補聴器を購入するときに保険は適用される?

保険とは、医療費や介護費といった金額の一部を補助してもらえる制度です。各種保険を利用すれば、自己負担額を抑えられます。ただし、補聴器の購入は対象外となるため、その他の公的制度を利用して助成や控除を受けましょう。ここでは、補聴器の購入時に理解しておきたいポイントをお伝えします。

保険は適用されないが、手厚い公的制度がある

健康保険・医療保険・介護保険などの一般的な保険では、補聴器の費用負担を軽減できません。その代わりに、補聴器の購入費用を補助する公的制度が利用可能です。公的制度の例として、「補装具費支給制度」「医療費控除」「地方自治体独自の補助制度」などが挙げられます。

補聴器の費用の特徴

補聴器1台あたりの平均購入費用は、20万円前後が目安です。消費税はかかりません。金額は、補聴器の形状・サイズ・機能などによって異なります。補聴器には耳あな型・耳かけ型・ポケット型などの種類があります。1台で片耳分の料金となるため、両耳に装用する場合は約2倍となることに留意しましょう。

補聴器の金額は、機器によって違いがありますが、費用が高くなるほど聞こえやすくなるわけではありません。症状や聴力レベルには個人差があるため、聴覚の状態に適した機器を選ぶことが大切です。

補聴器購入の補助制度の主な種類

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補聴器の購入費に利用可能な制度をご紹介します。聞こえをサポートする補聴器は、身体障害を補うために必要な、補装具の一種です。医療機器を使用する際は、費用を抑えるためにぜひ活用しましょう。

補装具費支給制度

「補装具費支給制度」では、障害者総合支援法に基づいて、補装具費が支給されます。補装具とは、失った身体機能を補完・代替するため、日常生活で必須となる用具のことです。制度を利用すれば、対象となる補聴器(障害者総合支援法対応機種)の購入費用の自己負担が原則1割で済みます。補聴器の購入で対象者となるのは、以下の重度もしくは高度難聴の基準に該当する方です。

  • 両耳の聴力レベルが平均70デシベル以上
  • 片耳の聴力レベルが平均90デシベル以上で、もう一方の聴力レベルが平均50デシベル以上
  • 両耳による最良の語音明瞭度(言葉の聞き取りの正解率)が平均50%以下 など

医療費控除

「医療費控除」とは、1年間に支払った医療費が一定の金額を超えた場合、最高200万円の所得控除を受けられる制度です。その年の1月1日~12月31日までの医療費が対象となり、確定申告の際は、医師等による診療や治療を受けるために直接必要な補聴器の購入費用を含めて控除を受けることができます。

地方自治体独自の補助制度

お住まいの地方自治体で、補聴器の購入に使える独自の補助金や助成金制度が用意されている場合があります。軽度・中等度の難聴者でも、補聴器の購入費を補助してもらえる可能性があるため、市区町村の福祉課へご相談ください。年齢や所得制限などの条件は、自治体によって異なります。

補聴器購入の補助制度を利用するための手続き

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補聴器の購入で「補装具費支給制度」「医療費控除」「地方自治体独自の補助制度」を利用する際の、手続きの流れを解説します。聴力のお悩みで補聴器を利用する方は、ぜひ参考にしてみてください。

補装具費を支給してもらう場合

STEP1:身体障害者手帳を申請し、交付してもらう

居住する市区町村の役所で必要書類を受け取り、指定された医療機関を受診しましょう。診察を受けて、必要な検査を受け基準に当てはまると医師が診断すると書類を作成出来ます。記入してもらった書類を役所に提出します。基準に当てはまり役所から認定を受けると、身体障害者手帳が交付されます。認定の結果が出るまでの期間は、約1~2カ月が目安です。

STEP2:補装具費の支給を申請する

居住する市区町村の役所で「補装具費支給意見書」を受け取り、指定された医療機関で必要事項を記入してもらいます。その後、補聴器販売店で見積書を作成してもらいましょう。意見書と見積書を役所に提出し、許可が下りれば「補装具費支給券」を取得できます。

STEP3:補聴器を購入する

見積書を作成してもらった店舗で補装具費支給券を使用し、補聴器を購入してください。購入時には印鑑が必要なため、忘れずに持参しましょう。

医療費控除の適用を受ける場合

STEP1:必要な問診・検査を受ける

まずは、耳鼻咽喉科の補聴器相談医を受診して、難聴の問診と検査を受けます。補聴器相談医に「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の必要事項を記入してもらい、書類を受け取りましょう。

STEP2:補聴器を購入する

補聴器販売店(認定補聴器専門店)へ診療情報提供書を提出し、試用後に補聴器を購入します。このとき、補聴器販売店で必要内容を記入するのは、認定補聴器技能者であることが条件です。

STEP3:確定申告を行う

補聴器の購入後、診療情報提供書の写しと補聴器の領収書を受け取り、保管しておきましょう。当該年度に確定申告を行い、医療費控除対象として申請したら、その後も保管が必要です。これらの書類は、税務署から提出を求められる可能性があります。

地方自治体独自の補助制度を利用する場合

手続きの流れは、居住する市区町村によって異なります。対象者の条件を確認のうえ、担当窓口へ自治体の申請書・補聴器の見積書・医師意見書などを提出するのが一般的です。補助金の詳細については、お住まいの自治体の担当窓口へお問い合わせください。

補聴器の購入では保険以外の補助制度に注目しましょう

今回は、補聴器の購入費用の負担を軽減できる制度をご紹介しました。冒頭でもお伝えした通り、補聴器の購入費には健康保険・医療保険・介護保険などがお使いいただけません。しかし、保険以外の選択肢として、公的な補助制度があります。一般的に補聴器の金額は高額な傾向にあるため、条件に該当するならご紹介した補助制度の利用を検討してみましょう。自己負担額を抑えられる可能性があります。新しく購入する補聴器が制度の対象になります、以前に購入した補聴器は対象にはなりませんのでよく確認してください。

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  • 記事投稿者

    ヘルシーヒアリング編集局

    ヘルシーヒアリング編集局

    1. ポータルサイト「ヘルシーヒアリング(healthyhearing.jp)」の運営
    2.「安心聞こえのネットワーク」連携サポート

  • 記事監修者

    若山 貴久子 先生

    若山 貴久子 先生

    1914年から100年以上の実績「若山医院 眼科耳鼻咽喉科」院長。■詳しいプロフィールを見る■

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